1 授業前に関する指導

 指導参考例
提出物
活動の流れ 指導上の留意点
1 かばんの中の物は全部引き出しに入れ,連絡袋の中のものは全部前に提出するようにさせる。
 ○必ず空になることを指導する。
・初めのころは,ランドセルや連絡袋が空になっているかを調べると徹底しやすい。
2 かごなどを準備し,提出物コーナーを作る。
 ○宿題や連絡帳をどこに出すか分かるように,教師がお手本の分を出しておく。
 ○慣れてきたら,かごを置いておくだけにし,3学期頃にはかごなしでも出せるようにさせる。
3 連絡帳の出し方
 ○特に,初めのころは,連絡帳に連絡事項を記入される保護者が多いので,毎日連絡帳に「れんらくあり」「れんらくなし」の札を挟んでもらう。

登校後の片付け
道具のなおし方
〔使い方〕
○登校後にすることを表に書き,黒板に掲示します。
 1 道具を引き出しに入れる。
 2 ランドセルを棚に入れる。
 3 連絡帳を出す。
 4 宿題・歯ブラシ・水筒を決まった所に置く。
 5 トイレを済ませる。
 6 あさがおのお世話,本読み,お絵かき,なわとび他
〔留意点〕
○実際に道具を入れた道具箱を用意し,中の道具が落ちないように透明テープで止めたものを,見本に置いておくとよいでしょう。
○毎朝6年生4〜5人に手伝いに来てもらうと助かります。

次時の学習用具の準備
1 授業の終わりのあいさつをしたら,机上に,次の授業の教科書やノート,筆箱・下敷きを準備した子どもから休み時間をさせます。(1学期前半)
・「えらいねえ。花丸っ!」とほめると, 低学年の子どもは,とても喜んで次もしようとします。
・「もうノートに今日の日付まで書いていたよ」とか「音読もやっていたよ」などと,みんなの先にいこうとする子どもが出てくるので,全体に良い刺激となって,指導をしなくてもきちんと準備したり学習を始めたりできるようになります。
2 授業時間が始まったら,「国語では音読をする」「算数ではプリントを始める」など,全教科について決めておくと,子どももとまどいません。
○教科書やノートのページを開かせておきます。(2学期後半)
○始業のチャイムが鳴ったら,ノートに日付やページを書かせます。(2年生〜) ・日付などを書いていたら花丸を付けます。

学習の心構え
全校共通の「こころがまえ」
〔使い方〕
○子どもたちから見える場所に掲示します。
〔留意点〕
○「学習への心構え」について約束を決め,全学級に掲示します。全校で取り組むと,学年が上がっても連続して全校的な習慣付けができます。
学級の「休み時間の1・2・3・4」
〔使い方〕
○子どもたちから見える場所に掲示します。
〔留意点〕
○「休み時間の過ごし方」について約束を決め,教室に掲示します。次の学習に入る前に,用具・体・気持ちの準備をすることができます。
日常的な取り組み
1 「ちょこ・ぺた・ぴん」の合い言葉
 ・ちょこ…背中を背もたれに付かせず椅子に深く腰掛けない 
  ぺた…足の裏を床に付ける
  ぴん…背筋を伸ばす
・教師側も声の抑揚を付けてみたり,こそこそ話で話したり,突然話を止めて物を見せるだけにしたりなど工夫をした話し方をします。
2 「手はおひざ」「みんなが先生を見ると,きらきら光線のおかげで元気が出るなあ。」など,授業の途中に声掛けをします。
・「今,先生はなんと言ったかな?」教師の言った言葉を反復させるのも,次は聞いておこうとする気持ちにさせます。
3 上手な子どもは,ほめましょう。
 ・「○○さん,姿勢がきれいね。」と言うと,他の子どもも一斉にきれいにしようとします。また,授業の初めと終わりのあいさつのときに,合図を出す係が,「○○さんきれいです。」とほめるのも効果的です。
・「大事なことを3つ話します」というときは,今はどの部分かを子どもたちにはっきり分からせるために,「1つ目」 「2つ目」と区切って言うようにします。子どもたちには,指を折らせて聞かせます。


机上の学習用具の置き方
〔使い方〕
○教科書やノート,学習用具を初めて使うとき,初めに置き方を示して,道具を机上に置かせます。
〔留意点〕
○出す物と置く場所を1つ1つ確認しながら,置かせます。


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